泊まり勤務から帰宅し昼食を済ませて休もうと思った矢先、お客さんが来た。20代ほどのイケメン風のスーツを着た兄ちゃんだった。「すみませーん!もうすぐこの辺りで工事をやらせてもらうので、音などの苦情があれば言ってくださいね!ところで今ならすごくお得な価格でオール電化ができますよ。よかったら給湯器を見せてもらえませんか?今光熱費いくらくらいですか?限定三家庭様ほどなんですがいかがでしょう?」と支離滅裂な文章でセールスしてきたのだ。きっと押し売りに弱そうなおばあさんが出てくるのを期待していたんだろうと思う。表情には出ていなかったけど、セールストークの端々に動揺が見られた。「うちは間に合っていますんで」とやんわり断ったら素直に帰ってくれた。きっとあの兄ちゃんは僕の風体を見て「ニート風情が!」と思っただろう。それが少しでも励みになればそれに越した事はない。きっと健気な奥さんとかわいい子供の為に怪しい訪問販売をしているんだろうなと脳内で勝手にセールス兄ちゃんのストーリーを作り出し、感傷に浸りながら昼寝に戻った。

ついでに書いておきます。 数日前、小学校時代の知り合いからマルチ商法っぽい商売のお誘いの電話が来た。「休みが出来たら是非先輩(その商売の)の話を聞いてよ!今度休みいつ?いつ?」とすごく元気そうで何よりでした。