お酒が入ると昔の事をついつい思い出してしまうので気が乗っているうちに垂れ流しておこうと思う。
今から15年ほど昔になります。当時小学校低学年だった僕はよく祖父に連れられてドライブに様々なところに連れて行ってもらっていました。ある日、地元奈良の郡山のあたりを通った時に一両の電車が保存されているのを見かけました。「じいちゃん!あそこ行って見よ!」とせびって見に行った車両は家電量販店のジョーシンの敷地内に保存してあるものでした。当時から電車の模型、おもちゃにも目が無い僕はその店舗も普通の電気屋ではないことに気が付きました。そのジョーシンの二階はまるごとおもちゃ、模型を扱う「ジョーシンキッズランド」というコーナーなのでした。やはりその店にも連れて行ってもらった僕はカルチャーショックにも似た衝撃を受けました。家のそばにあるニチイやおもちゃ屋とは比べ物にならないほどの種類の模型、おもちゃ、プラモデルの数々。恐らく、物欲関係でこれ以上のドーパミンが出ることはこの先の人生でも無いと思います。当時入手難だったグリーンマックスの車体キットはもちろん、台車、動力、パンタグラフの全てが揃い、見たことも無いジオラマ素材、見本のNゲージレイアウト・・・まさに夢のよう。筆舌にし難いとはこの事でした。この歳でグリーンマックスのキットに目を付けていたおませな僕(ケイブンシャ鉄道模型本の洗礼を受けていたため)は何故か10系客車の単品(今、10系客車を作っているのもなにかの縁かも)とライトグリーンのGMカラーを買ってもらいました。グレーの塗料は要らないと判断したのは元のプラスチックの色がグレーだったからです。GMキットを触った事のある人ならそう考えた事ありますよね?たぶん。当然、その当時の拙い技術で組み立てられた客車は・・・な出来でしたが、完成品が当たり前だったNゲージを自分で組み立てるという危ない魅力に足を突っ込むきっかけとして十分な物でした。その後も度々祖父に連れて行ってもらっては、比較的馴染みのある近鉄2600系や、全く世代的にかすりもしない国鉄73系セットなどGMのキットを中心に買ってもらっていました。(やはりゼイタクなクソガキだと思います)
 そんなジョーシンキッズランドもしばらくして目印の保存電車(ここで保存されていた車両の所在をご存知の方がおられたらぜひご教授ください。)(解体されたそうです)が無くなり、店舗自体もNゲージの見本ジオラマが無くなり、商品もまばらになり、子供心なりに寂しく感じました。いまでは2000年代初頭に行われた店舗の建替えにより、元の店の面影をうかがい知る事も出来ません。さらに今ではグリーンマックスのキットすら置いていない寂しい品揃えの店になりました。キット作る人が少ないそうなので仕方ないですね。15年前のジョーシン郡山店にもう一度行ってみたいです。


当時組み立てた近鉄が一両だけ出てきました。無謀にも新塗装にチャレンジしたようです。ホームセンターで買ってきた安物のマスキングテープで出来る限りマスキングし、スプレーのみで塗装を行いました。ピンバイスを持っていなかった当時、屋根の穴は千枚通しで強引に貫通しました。屋根はクーラーと違う色味のグレーにしたかったので、屋根だけダークグレーで塗り、クーラーは元のプラの色にしておくというアイデア。確かに二色になってるw。説明書に「上級者向け」と銘打たれたクーラーパーツに切り吹きを入れてラインデリアパーツを通す工作を曲がりなりにも出来たときの達成感は今では味わえないです。